表面波探査法とは、人工的な振動を発生させて地盤を調べる方法

表面波探査法とは

表面波探査法は、地盤の硬さや状態を調査する地盤調査方法の一つです。地震の際に地表付近を伝わる「表面波」と呼ばれる波を利用して、地盤の情報を取得します。

原理

1.振動の発生:調査地点の地表に振動発生装置(起振機)を設置し、人工的に振動を発生させます。
2.表面波の伝播: 発生した振動は、地中を表面波として伝わります。表面波は、地盤の硬さや密度によって伝わる速度が変化します。
3.表面波の計測: 地表に設置した複数の受振器で、伝わってきた表面波の速度や波形を計測します。
4.解析: 計測したデータを解析することで、地盤の速度構造(硬さや層構造)を推定します。
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目的

表面波探査法の主な目的は、以下の通りです。

 ・地盤の硬軟判定: 地盤の硬さを評価し、建物の基礎設計に必要な情報を提供します。
 ・地盤の支持力評価: 地盤が建物を支える力(支持力)を評価します。
 ・地盤の沈下特性評価: 地盤の沈みやすさ(沈下特性)を評価します。
 ・液状化判定: 地震時の液状化の可能性を評価します。
 ・地盤改良の必要性判定: 地盤改良が必要かどうかを判断します。


特徴

 ・非破壊検査: 地盤を大きく掘削する必要がなく、環境への負荷が少ないです。
 ・広範囲の調査: 比較的短時間で広範囲の地盤情報を取得できます。
 ・精度の高い評価: 地盤の速度構造を詳細に推定できるため、精度の高い評価が可能です。
 ・CO2削減: 地盤改良工事が減少し、工事車両などで排出されるCO2を削減できます。


費用

表面波探査法の費用は、調査範囲や深度、解析内容などによって異なります。一般的な戸建て住宅の地盤調査の場合、数万円から十数万円程度が目安となります。


他の地盤調査方法との比較

表面波探査法以外にも、スクリューウエイト貫入試験やボーリング調査などの地盤調査方法があります。それぞれの方法には特徴があり、調査目的や地盤条件によって使い分けられます。

スクリューウエイト貫入試験: 比較的安価で、簡易的な地盤調査に適しています。
ボーリング調査: 深い地盤の調査や、地層のサンプル採取に適しています。


まとめ

表面波探査法は、精度の高い地盤評価が可能であり、環境負荷も少ない地盤調査方法です。建物の基礎設計や地盤改良の必要性判断などに役立ちます。

お手伝いでこの調査をしたことがありますが、振動のデーターがノートパソコンで解析できるようになっていて、入力の数値を改ざんすれば、解析結果も違ってきます。地盤改良会社と結託する業者がいるかもしれないなあなどと思ったこともありました。 あー恐ろしい。



ティダホーム 一級建築士 藤井高徳


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